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MiniMax H3の高速化LoRA、実際どれくらい速くなる? FL2とREF4で20本比較してみた

FL2のarry v4_step600とREF4のPDD Ref2VAで、高速化LoRAあり・なしを20本の動画で比較。生成時間と映像の違いを実測した。

MiniMax H3のFL2とREF4に高速化LoRAを入れたので、同じ条件でどれくらい生成時間が変わるのか試してみた。

使った構成はこんな感じ。

  • FL2: arry v4_step600。通常版は20step、高速化LoRA版は8step
  • REF4: PDD Ref2VA。通常版は20step、高速化LoRA版は8step
  • 動画は全部8秒、768×1344、24fps
  • 各ペアは同じプロンプト、同じseed、同じ参照画像
  • 左が高速化LoRAなし、右が高速化LoRAあり

テスト内容は、高速動作、激しい画面遷移、ほぼ動かない映像、髪や布の細部、カメラ移動と前景遮蔽の5種類。FL2で10本、REF4で10本、合計20本作った。

FL2 — arry v4_step600

1. 高速動作

雨のネオン街でパルクールする動画。高速移動、水しぶき、服や髪の動きが多い条件にした。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
FL2 高速動作 LoRAなし再生 FL2 高速動作 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは504秒(8分24秒)、ありは**272秒(4分32秒)**かかった。なし側はFL2を最初にVRAMへロードする時間も含んでいる。あり側は最初の切り替えで一度コンテナ接続が落ちたので、成功した再試行の時間を載せている。

2. 激しい画面遷移

クロームのハチドリを固定しながら、美術館、ジャングル、溶鉱炉、氷の洞窟、紙の街、宇宙空間へ次々に切り替えた。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
FL2 激しい画面遷移 LoRAなし再生 FL2 激しい画面遷移 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは454秒(7分34秒)、ありは236秒(3分56秒)。このペアだと約1.92倍速かった。

3. あまり変化のない動画

時計職人の固定カメラ。瞬き、数ミリのピンセット移動、秒針、埃だけを動かした。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
FL2 低変化 LoRAなし再生 FL2 低変化 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは447秒(7分27秒)、ありは233秒(3分53秒)。動きが少なくても生成時間はあまり変わらず、約1.92倍の差になった。

4. 髪と布の細部

銀糸を縫い込んだ半透明のシフォンドレスで高速回転。高速化したときに布や髪がどれくらい崩れるかを見るための条件。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
FL2 細部 LoRAなし再生 FL2 細部 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは448秒(7分28秒)、ありは234秒(3分54秒)。これも約1.91倍速かった。

5. カメラ移動と前景遮蔽

森の中を走るマウンテンバイク。シダで画面を完全に隠し、その間にカメラを180度回り込ませた。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
FL2 カメラ遮蔽 LoRAなし再生 FL2 カメラ遮蔽 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは448秒(7分28秒)、ありは234秒(3分54秒)。カメラ移動が大きい条件でも約1.91倍速かった。

FL2のVRAMロード済み4ケースを平均すると、LoRAなしが449.25秒、ありが234.25秒。今回の環境では約1.92倍になった。

REF4 — PDD Ref2VA

REF4には、ChatGPTの画像生成で作った6コマのストーリーボードを1枚の参照画像として渡した。

1. 高速動作

FL2と同じパルクールの流れを、6コマのポーズから動画にした。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
REF4 高速動作 LoRAなし再生 REF4 高速動作 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは481秒(8分1秒)、ありは299秒(4分59秒)。なし側はREF4をVRAMへロードする時間込み。あり側は最初の試行がデコード時に接続切断したため、成功した再試行の時間を載せている。

2. 激しい画面遷移

同じハチドリと6種類の世界を、6コマのストーリーボードから展開した。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
REF4 激しい画面遷移 LoRAなし再生 REF4 激しい画面遷移 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは424秒(7分4秒)、ありは251秒(4分11秒)。約1.69倍速かった。

3. あまり変化のない動画

時計職人の細かな変化を6コマにした。高速化LoRAあり側では、ストーリーボードのコマ割りがそのまま映像に残る結果になった。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
REF4 低変化 LoRAなし再生 REF4 低変化 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは418秒(6分58秒)、ありは247秒(4分7秒)。時間は約1.69倍速いけど、今回は見た目の差がかなり大きい。

4. 髪と布の細部

同じダンサーの回転を6コマで参照。これはLoRAあり・なしの両方で、比較的きれいに全画面動画へ展開できた。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
REF4 細部 LoRAなし再生 REF4 細部 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは420秒(7分0秒)、ありは249秒(4分9秒)。約1.69倍速かった。

5. カメラ移動と前景遮蔽

マウンテンバイクの接近、前景ワイプ、後方への回り込みを6コマで指定した。今回は両方ともコマ割り構成がかなり残った。

高速化LoRAなし・20step 高速化LoRAあり・8step
REF4 カメラ遮蔽 LoRAなし再生 REF4 カメラ遮蔽 LoRAあり再生

高速化LoRAなしは419秒(6分59秒)、ありは248秒(4分8秒)。約1.69倍速かった。

REF4のVRAMロード済み4ケースを平均すると、LoRAなしが420.25秒、ありが248.75秒。今回の環境では約1.69倍になった。

やってみて分かったこと

生成時間だけを見ると、高速化LoRAの効果はかなり大きい。FL2はほぼ半分、REF4も4割くらい短縮できた。プロンプトや構図を詰める段階の試作にはかなり便利そう。

ただしREF4で1枚のコマ割りストーリーボードを渡すと、そのグリッド自体を構図として学習してしまうことがある。特に高速化LoRAありでは、コマ割りが長く残ったケースがあった。REF4で普通の全画面動画を狙うなら、1枚のコンタクトシートより各コマを別画像として渡す方が安全だと思う。

あと、FL2とREF4の両方で、最初に通常版から高速化LoRA版へ切り替えたときだけコンテナ接続が一度落ちた。同じ条件で再実行すると成功し、その後は安定した。初回切り替え後に短いテスト動画を1本流しておく運用がよさそう。

今回の数字はこのマシン、この解像度、この8秒動画での実測値。絶対的なベンチマークというより、同じ環境でLoRAあり・なしを比べた結果として見てほしい。